特集コラム

Column 3 中野カフェ日和

2010/03/19

ヨシノ洋品店

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正確には覚えてないが、中学生の頃に、国語のテストでこんな文章を読んだ事がある。
「人間は、視覚より先に嗅覚でその場の状況を把握するのである。カンマ数秒の差ではあるが…○※△うんたらかんたら…」

難しい問題だったので内容は記憶に薄いけれど、そんな事を思い出した。
なぜかというと、カフェへ入った時に感じるのは、まずコーヒーの香りであり、その次に、お店の内装が目に入ってくるのは確かだからだ。

しかし、コーヒーの香りを感じさせてくれた後、目に入った風景がカフェで無いと分かったら、人はどんな反応を示すのだろう。
この記事の取材中に、私はお店に入ってくる人達の反応を面白がって眺めていた。

多くのお客さんは「えっ?」とか「あれ?」と言って、立ち止まるって振り返るのである。
なぜなら、カフェだと思って入ったその店が「洋品店」なのだから焦るのも無理はない。

そんな不思議なカフェの名は、サンモール内にある「ヨシノ洋品店」である。

サンモールの入り口近くの路地(2010年現在、ユニクロ向かいの1Fがラーメン屋のビル)に入り、エレベーターで4Fまで上がると、そのお店に出会うことができる。
ヨシノ洋品店(カフェ)は、特に大きな看板を出している訳でもない上、路地裏に入口がある為、中野に住んでいる人でも知っている人は少ないと思う。

しかしながら、本業の洋品店はなんと昭和9年から営んでおり、中野でも有名な老舗なのである。時代のニーズに合わせ「ファッションと空間」をコンセプトに、2年前から洋品店にカフェを取り入れてオープンさせたとの事。
お店で販売されている洋服は、本当に質が良いので多少は値が張っているが、それでこそ大人のお店。ゆったりとコーヒーを飲みながら品定めをされる人も多いとか。

初めて入るお客さんは驚くが、静かなでアダルトな空間とオーナーやスタッフ(奥様と息子さん)の紳士な接客態度に惹かれて常連になり、大切なお客様を接待する時などに利用してくれるようだ。
気になるコーヒーの味だが、飲みやすいブレンドコーヒーが人気で、オーダー後に豆を挽いて仕上げる、本格コーヒーなのである。

「ゆったりと、大人のファッションとコーヒーを味わってもらいたいです。」
とオーナーであり社長である吉野基さんは語ってくれた。

ヨシノ洋品店
住所:中野区中野5-61-7
電話:03-3387-1378

文・取材 / 矢嶌船峰

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